Metroスタイル・アプリの開発者が必ず理解しておくべきこと ~ 「信頼できる Metro スタイル アプリを提供する」
Building Windows 8 ブログに5/18に掲載された記事 "Delivering reliable and trustworthy Metro style apps" (翻訳は5/26「信頼できる Metro スタイル アプリを提供する」) は、 Metro スタイルアプリの開発に携わる全ての人に理解しておいてほしい、 Metro スタイルアプリのコンセプトを説明しています (以下、 引用は翻訳版から)。
原則の 1 つは、 ユーザーがアプリを信頼できることでした。 これは、 皆さんと私たち両方が担っている使命です。
ここで言う「皆さん」とは、 Metro スタイルアプリの開発に携わる全ての人でしょう。 プログラマーだけでなく、 アプリのアイデアを考える人、 それに Go サインを出す人など、 開発に関わる全ての関係者です。
最初に、 私たちが意味する信頼性とは何かについて説明します。 ユーザーが Windows ストアで Metro スタイルアプリを調べているところを想像してみてください。 ユーザーには、 そのアプリがどんなアプリで、 自分に適しているかどうかだけを考えてほしいと思います。 また、 実際に信頼できる、 つまり、 そのアプリが期待どおりに動作してシステムでうまく実行できる、 許可したデータと情報だけ使う、 他のアプリケーションと問題なく共存すると見なしてほしいと思います。
この「許可したデータと情報だけ使う」ことでユーザーの信頼を得るということは、 @IT で3月に書いた記事で私は「ユーザーのプライバシーを守護すべし!」と表現しました。 「信頼できる Metro スタイル アプリを提供する」ために開発者がもっとも考慮しなければならないのが、 この部分です。 すなわち、 「許可したデータと情報だけ使う」以外の方法、 たとえばデータを使うために任意のファイルにプログラムからアクセスするとか、 たとえば情報を使うために他のプロセスと通信するとか、 そういったことが禁止されているために、 従来のデスクトップアプリの発想でアプリの構想を立てると失敗する (作れない) のです。
あるいは現在の Metro スタイルアプリ SDK に、 抜け穴を見つけてしまうことがあるかもしれません。 そのときには、 この記事の次の文章を思い出してください。
SDK に含まれてない API を呼び出す方法を見つけようという誘惑に抵抗してください。 結果的にはユーザーがアプリに対して抱く期待に背くことになります。
結局のところ、 私たちは、 皆さんのような開発者がシステムや他のアプリ/デバイスとうまく連携するすばらしいアプリを構築してユーザーを喜ばせることができるようにするためにこのプラットフォームを作成したのです。 Metro スタイルの SDK を正しく扱うことは、 この目的を実現するための基盤となります。
どうにかしてプロセス間通信を実現してやろうと頑張ってる人、 分かりましたか?
あと、 この記事では Capability の種類による扱いの違いも説明されています。 たとえば、 位置情報を使う時にはアプリ起動時に確認が出る上に、 アプリ実行中でもユーザーが自由に OFF にできるとか。
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