中国政府が DNS に干渉(?)、 インターネット破壊の危機
世界のインターネットに対する脅威なのだが、 まったくニュースになってないみたいなので、 書いておく。
Web ページを見たり、 メールを送受信するために欠かせない DNS のシステムに対して、 先週、 中国が干渉し始めたのではないかという疑いが出されました。 具体的には、 twitter や youtube などへのアクセスが出来ないように、 中国国内にある DNS サーバー ( 正確には、 それらの内の最上位にあたる 「ルートサーバー」 ) のデータを書き換えている ( 通信を遮断するのではなく、 twitter や youtube の所在が分からないようにする ) という指摘がされているようです。 それが本当なら、 この DNS サーバーは、 海外からも利用されるものであるため、 その影響は中国国内に留まりません。 日本国内にも影響は及ぶ可能性があります。
プロバイダーが適切に処置 ( 問題のルートサーバーを使わない、など ) してくれれば、 インターネットの一般利用者には影響は出ませんが、 インターネットを破壊しかねない暴挙だと言えるでしょう。
詳しくは、 KONURE ブログの 「挙動不審なDNSルートサーバ」 (2010年3月26日) をご覧ください。 ⇒ http://www.konure.com/it/2010/03/dns.html
なお、 問題の DNS サーバー ( 「I ルートサーバー」 と呼ばれる ) は、 すでに停止されているという情報もあります。 ⇒ yebo blog: 「中国にあるDNSルートサーバが不審な動きをして停止」 (2010/03/28) http://yebo-blog.blogspot.com/2010/03/dns.html
ちなみに、 今回の問題はさておき、 使っているプロバイダの DNS サーバーの応答がおかしくなった時のために、 代わりに使用できる DNS サーバーを調べておくといいでしょう。 たとえば、 Google Public DNS ( ⇒ Gigazine 掲載の DNS 切り替え方法 ) など。
※ 利用している DNS サーバーが止まったら、 Web も見られなくなります ( IP アドレスを覚えていれば別ですけど)。 止まってから代替の DNS を調べればいい、 と思っているとハマります。
Computerworld.jp: スウェーデンのIXが中国のDNSルート・サーバを遮断 ~ Twitter や YouTube へのアクセスが中国のサイトにリダイレクトされる問題を解消
(2010年03月29日)
スウェーデンのインターネット・エクスチェンジ(IX)である Netnod は、 同社が中国で運用している DNS ルート・サーバが先週チリと米国で発生したネットワークの問題に関わっていたとして、 インターネットとの接続を遮断した。
これにより、 一部のインターネット・サイトが中国政府の構築したシステムに検閲されるという問題は解消されたもようだ。
( 2010/4/7 追記)
3月 30日付けで、 Chile NIC が出したリリースの翻訳記事が出ていました。
Agile Cat — Azure & Hadoop — Talking Book: 中国の DNS 問題について、発見者である チリの NIC が ステートメントをリリース!
8.- この問題は、中国のファイアウォールのせい?
そのように確証しているし、すべての事象が、それを指し示している
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コメント
はい。 Twitter で他の人からも言われたけど、 「代わりに使える」 というか一時しのぎ用というか。
そもそも、 信頼云々の話を別にしたって、 一箇所の DNS サーバーに集中するなんてのはインターネットらしくないし。
でも、 イザってときに使える DNS サーバーを覚えておくなり、 セカンダリーに登録しておくなりしとかないと、 DNS サーバーに沈黙されたときニッチもサッチも行かなくなるのでね。 (一般のプロバイダーならまずありえないけど。 管理がショボい社内だとあったりするんだな、 これがw )
投稿: biac | 2010年3月29日 (月) 18時29分
Google DNS や OpenDNS は「代わりに使える」かもしれないけど「プロバイダのDNSより信頼できる」とは思ってない。
投稿: aetos | 2010年3月29日 (月) 14時39分