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2009年6月21日 (日)

オブジェクト指向のプログラム@Wikipedia

久しぶりに Wikipedia で Object-oriented programming の項 (英文) を見たら、 今まで不明瞭だった一文が、 今年の 3月 7日に改訂されていました。

【 旧 】
OOP may be seen as a collection of cooperating ''objects''

「OOP は、 協力しあっている "objects" の集合のように見えるでしょう」

通常 OOP は Object-Oriented Programming のことですから、 「××プログラミングは、 ××に見える」 と訳したくなりますが、 「プログラミングは、 "objects" の集合のように見える」 というのでは意味不明です。

【 新 】
An object-oriented program may thus be viewed as a collection of cooperating objects

objects が斜体になっています。 それはすなわち、 この文章で扱っている object ( クラスのインスタンス ) とは別物だということです。 (  旧もダブルクォートで囲ってありますが、 同趣旨。  )
それを踏まえて訳すと、 「オブジェクト志向のあるひとつのプログラムは、 ( 前の段落を受けて ) それゆえに、 協力しあっている物の集合のように見えるでしょう」 とでもなりましょうか。
私には、 改訂後の新しい文の方が、 すんなりと腑に落ちます。

斜体の objects を 「目的」 や 「目的語」 や 「対象」 などという意味に捉えたのでは、 "a collection of cooperating objects" の意味が通らないでしょう。
あるいは、 「インスタンス」 の意味に捉えると、 まさにその通り過ぎで、 逆に斜体の意味も、 "may be viewed as" の意味も不明になります。 ( それなら "An object-oriented program is a collection of cooperating objects" と書けばよい。 )

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