[NEWS] 「2025~30年に有人の月探査を」 日本独自の計画案
朝日新聞より。
「2025~30年に有人の月探査を」 日本独自の計画案
2009年3月6日20時58分政府の宇宙開発戦略本部 (本部長・麻生首相) の事務局は 6日の専門調査会で、 2020年ごろに 日本独自でロボット技術による無人月探査を、 25~30年ごろに ロボットと宇宙飛行士が連携した有人月探査をする計画案を示した。
ぉお!! これは、 宇宙基本計画を変更して、 さっそく有人飛行計画に着手する、 ということですね! 景気浮揚にもなるし、 なにより、 科学・技術に日本人の目を向けさせる良い政策です。
…と、 とりあえず喜んだんですが…
この週末に、 続報が出てこない…
仮に 2025年に月への有人飛行&着陸を目指すなら、 10年くらい前の 2015年頃には、 周回軌道への有人飛行を成功させておく必要があります。
たしかに、 アポロ計画では、 最初の有人周回飛行 ( 1962年 2月 ) から 7年半で月面着陸を実現させましたけど、 あれは国家威信をかけた、 いわば戦時体制での話。 普通に着実に進めるなら 10年は掛かるでしょう。
そして、 2015年に有人周回飛行を実現させるには、 今すぐスタートしても 6年しかありません。 すでに静止衛星を打ち上げる技術は持っているのですから、 不可能ではないでしょうが、 それでもタイトなスケジュールになるはずです。
…それなのに、 有人飛行への工程表の話とかが出てこない。
はて…? ひょっとして、 誤報…?
どうやら、 そのようです (;;
松浦晋也のL/D より。
2009.03.08
文書を分析すると…(これはダメだ)今回の独自有人月探査実施という報道の元となった政府資料を分析している。
(…中略…)
この文書には、 どこにも 「独自の有人探査」 という文言は入っていない。
詳しくは、 上記 blog を読んでほしいのですけれど。 これは、 誤報 ( というか、 踊らされただけ? ) ですね。 がっくし orz
( 2009/030/9 追記 )
松浦氏が今日付けで、 日経 BP のサイトに記事を書かれています。
→ 『松浦晋也の 「宇宙開発を読む」 ~ 浮上した日本の有人月探査計画(1) ~ 足りない根源的議論、 「なぜ月か」を示さず / 2009年3月9日』
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