[エレメントハンター MISSION.14] ここはどこ?
公式のエレメントハンターから外され、 生涯幽閉される身となったアリーは、 決死の覚悟で救命カプセルに乗ってコロニーから脱出する…
…ぇえと、 ここはドコ ? f(^^;
脱出の手はずを整えたカー博士のセリフ
本来 L3 の位置で地球周回軌道に乗るためには、 最低秒速 933m を必要としますが、 実際には地球と月との潮汐力によって秒速 840m に保たれています。
したがって、 コロニーからカプセルに入って放出されれば、 初速が秒速93m足りないため、そのまま自由落下で地球へ落下していくことが可能です。
はぁ !? (@@;
・ ラグランジェポイントの L3 というのは、 普通は、 地球から見て月とは反対側を指します。
・ 秒速 933m で円軌道になる高度を計算してみると約46万km となります。 そこは、 だいたい L2 に当たっています。 L2 は、 月の裏側です。
・ 月の公転に同期していて、 秒速 840m になる高度を計算してみると、 約32万km となります。 そこは、 だいたい L1 に当たっています。 L1 は、 地球と月の間です。 ( L1 の高度で円軌道を取るには、 秒速 1100m 必要。 )
・ 「初速が秒速93m足りない」 って…? 「地球と月との潮汐力によって秒速 840m に保たれ」 ているのは、 コロニーと分離した直後のカプセルにも同じことが言えるわけで。 そのままじゃ地球へ落下しませんよ。
…L1・L2・L3 がゴッチャになってたりして、 もうムチャクチャ。 (--;
わかんないなら、 わかんないままにしておけばいいんですよ。 デタラメの解説を並べ立ててくれるから、 こうやって突っ込まざるを得なくなる。 たとえば、 なんで常温常圧でボーズアインシュタイン凝縮が成立するのか謎だけど、 作中でも謎ですって言ってたよね。
# L3 って、 ルナツーやサイド7のある場所だから、 月と反対側だなんてことは小学生でもちょっとしたガンダムファンだったら知ってるぞw
で。 上の、 月を背景にしたコロニーから射出されるシーンの直後に、
地球へと向かうシーンが続いてるので、 けっきょくアリーのいたコロニーは地球と月の間に位置する L1 にあったのかな? ( それにしちゃ、 月が大きく見えすぎてる気がするけどw )
ふたたび、 カー博士のセリフ
10時間の密閉状態に耐え、 32万キロのフリーフォールを行う覚悟ができたら…
32万km ってことは、 やっぱり L1 ですかね。
10時間って… もはや計算する気力を無くしたんだけど、 それって角速度ゼロまで減速してるんじゃ?
それと。 いいかげん、 この地球へ向かって真っ直ぐに飛んでいくってシーンも、 なんとかする気はないのかなぁ。 雰囲気が出ないっていうなら、 カメラも一緒に動かせばいいのでは? ( 背景の星々が流れることになるけど。 )
カー博士のセリフは、 とりあえず脚本を書いた荒川稔久氏に責任があるでしょう。 地球に真っ直ぐ落ちていくシーンは、 とりあえず演出のキム・ジョンヨン氏の責任かな。 科学考証を担当しているはずの芝浦工大・村上雅人氏は、 それらをチェックしたのかどうなのか。
※ 番組や NHK のサイトには 「村上雅人」 という名前しか出ていませんが、 ElementHunters.com には 「芝浦工業大学 村上教授 監修」 と出てますので、 まず間違いないと思います。
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コメント
あのシーンには感動した方の人間です。っていうか、エレメントハンターも取り敢えずSFだったんだなぁ、という感動だったんですが。
でも、彼女の生死を掛ける恐怖感は充分伝わりました。そんなに無茶苦茶だったんだ。ちょっとがっかり。
ちなみに、カー博士のセリフを含めすべての責任は絵コンテの「奥村よしあき」に有ります。コンテの段階で、セリフとかは結構いじる事が許されます。監督コンテならなおさら誰も逆らえません。奥村さんはその辺はこだわらない人なので(こだわって欲しいけど)、それっぽい雰囲気ならOKって感じで書いちゃったと思われます。
さらにちなみに、そうして上がったコンテをその前の段階の人がチェックし直す事はほとんど有りません。なぜなら、演出の都合によるセリフの変更が認められないと、作品作りに支障が出るからです。たまに、キャラクターが支離滅裂なことを言ったりするのは、そのせいだったりすることがあります。(もちろんシナリオライターが適当な仕事をしたせいなこともあります。)
今回はその暗黙の了解が悪く働いた良い見本だと思います。
あとは、演出がそういうのに詳しくて、自分で一から検証できる人(このサイトの人ぐらいの詳しさでも大丈夫かな)でも無いと誰も訂正できずに完成してしまいます。演出にシナリオは届けられませんが、参考資料は普通届くので、数値的な資料に目を向けてくれれば、台詞ぐらいは監督に進言する事で直せたかもしれません。ただ、間違い無く「うるさい奴」のレッテルが貼られるので、自分の今後の仕事とを天秤にかけなくてはならなくなります。
長文失礼しました。こういうサイトは勉強になるので感謝の極みです。
投稿: gg | 2011年12月10日 (土) 10時02分
むしろ村上氏が、あえて気が付くかしかけたトラップだったりして
お子様にゃなんことかわからわんだろうから
一緒にみてる親にたいする挑戦状と見た
投稿: ぬこ | 2009年10月22日 (木) 13時01分